成熟した日本の株式市場に比べ、発展と成長が見込まれる中国株への投資に興味を持っている方は多いと思いますが、中国株への投資はハードルが高いイメージがあると思います。

このホームページでは、中国株の基本情報・留意すべき点・銘柄選びのポイントなど、日本株との違いを中心にまとめていきたいと思います。 

 

 

※このホームページには管理人の偏見が多く含まれております。最終的な投資判断はご自身にてお願いします。

中国株式市場概要

中国株式市場は米国株式市場に次ぐ規模で時価総額は約1,650兆円、概ね日本株式市場時価総額の3倍となり、とりわけIT分野やAI分野において世界的に存在感を増しています。

株取引ブームは1990年代に上海・深圳の取引所オープン以降のことで、中国国内の個人投資家が株式市場の中心的存在です。世界的なヘッジファンドが中国株に注目し始めたことに伴い、今後中国政府は市場の自由化、利便性向上や税制の整備など、国外からの投資を促進していくものと思われます。

 

証券取引所

中国政府の規制の関係上、中国資本の会社の株式は A株 B株 H株 レッドチップ株 の4種類となっています。

中国株式市場は少々複雑ですが、中国で登記された純然たる中国企業の多くが香港取引所に上場していますので,

中国株初心者はとりあえず香港証券取引所のH株を抑えておけばよろしいかと思います。

その場合、取引通貨は人民元ではなく香港ドルとなります。

 

上海証券取引所  代表指数:上海総合指数

最も規模が大きい取引所で、中国国内の大企業銘柄が多く集まっています。

A株 取引通貨:人民元     基本的に中国国内の投資家が対象

B株 取引通貨:米ドル   基本的に外国の投資家が対象

 

深セン証券取引所 代表指数:深セン総合指数

規模が小さく日本のマザーズやジャスダックのように、ベンチャー企業銘柄が多く集まっています。

A株 取引通貨:人民元     基本的に中国国内の投資家が対象

B株 取引通貨:香港ドル  基本的に外国の投資家が対象

 

香港証券取引所  代表指数:香港株ハンセン指数/ H株指数/レッドチップ指数

世界基準に近く外国人投資家に人気がある証券取引所で、取引通貨は全て香港ドルとなります。

香港株           香港の企業や外国企業 

H株       中国本土で登記された企業の銘柄。大企業が多く、日本人が購入するのはほとんどここ。

レッドチップ  中国大陸の資本が香港に設立した企業/中国本土以外で登記された銘柄


中国株投資は儲かる?

中国で株式投資の話をするとよく一赢二平七亏という言葉を耳にします。

株式投資の勝ち組は1割、トントンが2割、残りの7割が負け組ということですが、さらに勝ち組のほとんどが内部情報に通じた共産党幹部や高級官僚だけなので、個人投資家にはほとんど勝ち目はないということになります。

 

ある中国人のお金持ちに「株式投資はやらないのか?」と聞くと

 

「中国の株価は政府が決めているので・・・」と自嘲気味に話していました。

 

当時は元本保証された定期預金や中国国債でも3%程度の金利はありましたので、あえて中国共産党の一存により大きく株価が変動する、ハイリスクな株式投資をするメリットが薄かったとも言えます。

 

では、日本の株式市場はどうででしょうか?

 

勝ち組1割、トントン2割、負け組7割は日本市場にも言えることではないかと思います。

 

 

さらに言えば、日本の株式市場の売買の多くはAIやビックデータを駆使した外国人投資家が行っています。

そして彼らヘッジファンドはとても戦略的であり、時として日本市場を荒らしています。

あまり詳しいことは言わないこととしますが

実質的に日本の株価は外国人投資家が決めていると言えるのではないでしょうか。

 

政府が堂々と市場介入する、中国株式市場とはそもそも性質が異なりますが、日本の株式市場も中国よりは多少マシという程度ではないかと思います。(あくまでも素人の個人的な感覚ですが)

 

 

購入した株が数年後に上がるか下がるかは基本的に半々のはずなのに、売買取引を繰り返せば繰り返すほど勝率が下がっていく…私は長年の投資経験からそのカラクリがようやくわかってきた(気がする)のですが、それを文章や言葉で言い表すのは複合的でもあり中々難しいことです。

ただはっきり言えることは、投資歴が長い人(おそらくそこそこ儲けている人)に共通するのは一度株を購入したら、その後株価が上がろうが下がろうが滅多なことでは売却しないということです。

 

ですので、市場ができるだけ弱気な時に高配当の優良株を購入して長期間持ち続けるというオーソドックスな方法であれば、極めて勝率は高いと言えるかと思います。

 

実際、私の場合ある程度投資経験を積んでから中国株投資を始めたということに加え、配当を再投資に回していることもあり、不動産や外貨等への投資も含めこれまでの所一番良いパフォーマンスとなっております。

ニ季報を見ていただくとわかる通り中国株は割安な高配当株が多くあり、長期投資にうってつけと言えます。

そして、中国政府はゆるやかな株価上昇を望んでいます。

 

 

これまで私は株式投資初心者から投資手法について尋ねられたことが何度かありました。

上記のような回答をすると、口には出さないものの大抵は不満そうな表情で立ち去っていきます。

 

彼らの言いたいことを代弁すれば

「そんな悠長な話なら聞きたくない」そして「とにかく早くお金持ちになりたい」

といったところでしょうか。

 

確かに「1年で資産が2倍になった」とか「30万円の元手を1,000万円にした私の方法」などという成功事例を度々聞いたことはありますが、どういうわけかそういう人たちはいつまでたってもつつましいマンションで暮らしています。

彼らの詳しい手法は知りませんが、大方たまたま運が良かった時のベストスコアを申告しているだけに過ぎず、再現性のないものであるはずです。

中国企業の特徴

最近、日本企業においても従業員の帰属意識や、協力企業(取引先)との関係が希薄になってきたと感じることが多くなってきたと感じます。しかし中国人のそれは日本人とは比較にならないほど少なく、事業への思い入れや経営理念というよりは権力者とのコネそして何が儲かるかに重きを置く経営と言えます。日本人と比較して、自国に対する思い入れが希薄なのと同様、企業に対しても帰属意識が希薄なのは致し方ないかも知れませんね。

 

では、投資家の立場としても投資先企業を頻繁に入れ替える必要があるかというと、それは全く逆だと思います。

中国企業はよく言えば、企業理念に拘らず臨機応変に適時儲かりそうな事業ポートフォリオに入替して、良きに計らって権力者とのコネを付けることに長けているわけですからね。

最初に銘柄選びさえきちんと行えば、日々の株価チェックは言うに及ばず、決算書類等も見ないような放任主義の人の方が向いているのではないかとさえ思います。