私は自分で車の運転ができるということもあり、中国でもタクシーを利用することはほとんどありませんが、路線バスは昼夜を問わず重宝しております。
今回は中国生活事情の紹介ということで、路線バスについて語っていきたいと思います。
中国旅行のガイドブックには路線バスについての記述がなかったり、あまりお勧めできない旨のことが書かれています。
しかし私に言わせれば中国の路線バスは安くて移動に便利なうえ、中国のお国柄を体感できるため、現地で生活する駐在者はもちろんのこと、出張や旅行においても是非お勧めしたい乗り物です。
乗車方法は至ってシンプルで、バス停を見つけたら路線番号と路線図、行先表示を確認し、行きたい場所が路線図にあればその番号のバスを待って乗るだけです。
あるいは百度地図で現在地から行先を指定して、乗り物を公共汽車(路線バス)に設定すれば最寄りのバス停位置と路線番号、目的地までの所要時間などを知ることができます。
時刻表はありませんが、都心部であれば次から次へとやってきます。
バスが動き出してからでも、走って追いかければ止まって乗せてくれるアバウトさもいいですね。
日本と同様に、前から乗る場合と後ろから乗る場合がありますが、後ろから乗る場合は同乗している乗務員に運賃を払います。
乗車料金はたいてい2元(約40円弱)均一で、あらかじめチャージしたICカードか現金で支払う点も日本と同じです。
ただ、現金で払う場合はおつりが出ないので注意が必要です。
日本の路線バスとの大きな違いは、一言で言えば乗客への対応が雑といったところでしょうか。
とにかく運転が荒く、乗客を人として扱うのではなく、まるで物のように扱います。
私が実際にバスの中で目撃した事例を紹介します。
ある地方都市で、観光客と思しき人が乗車してきました(おそらく別の地方都市から来た中国人)
路線バスには不慣れだったようで、運賃を現金で払おうとするものの、財布から2元が中々取り出せず中身の小銭を物色しておりました。
すると、シビレを切らした乗務員があろうことかその財布の中身に手を突っ込み2元を自ら掴み取ると、すかさず領収書代わりの紙切れを当人の手提げ袋にゴミのように投げ入れ、立ち去って行ったのです。
いかがでしたでしょうか。
このような対応をする乗務員も乗務員ですが、対応された側もその後、対応にクレームをつけるわけでもなく、何事もなかったかのように乗車している様子を見ることができるのも、中国ならではの旅の醍醐味ではないかと思います。