中国の結婚式事情

今回は中国で長く生活していると一度や二度は参加する機会があろうかと思われる結婚式について、日本との違いについてまとめていきたいと思います。 

日本においても結婚式場の場所や規模が多様化していると思いますが、中国においても日本同様式場は専用の結婚式場、ホテル、はたまた町の公民館など多種多様となっております。

参加するうえでまず気になるのがご祝儀相場となりますが、これも日本同様新郎新婦との関係などにより変動しますが、私の感覚では日本相場の半値程度であり、偶数の金額(600、800、1000元など)を「紅包」と呼ばれる赤い祝儀袋に入れて渡します。

 

ご祝儀金額が少ないだけに式で出される食事は日本に比べれば比較的カジュアルな中国料理であることが多く、引き出物もなしか、あってもタバコや食用油など質素なものとなります。

日本の結婚式との大きな違いはカジュアルであることと、時間が長いという2点で、ちょうど良い点(カジュアル)

と悪い点(時間が長い)でプラマイゼロということになりますね。

 

まず、カジュアルという点ですが、これも新郎新婦との関係にもよりますが日本のように礼服にネクタイという人はほぼおらず、ジーンズやジャージ姿で参加している人も多くみられます。

参加当日の服装については、他の参加者と相談しておくのがよろしいかと思います。

時間については朝から晩までほぼ丸一日覚悟しておいた方がよろしいかと思います。

とはいえ、ずっと座っているわけではなく中休みがあったりするので、その間は他の参加者とマージャンをしたり、カラオケをしたりと比較的自由に出入りすることができます。

又、終了時間も実際には流れ解散になることが多いのでいつ終わったのかよくわかりません。

時系列では逆になりますが、中国の結婚式の定番でいえば爆竹の他に、新郎が式場に行く際、自宅で待機している新婦の家に迎えに行く儀式があります。

 

リンク:中国結婚式の爆竹(Youtube)

※いきなりの爆音注意 

 

※現在中国ではおそらくほとんどの地域で大気汚染や事故などの懸念から爆竹禁止の波が広がっており、爆竹の音を装飾の風船を割ることで代用しているようです。

 

私も一度新婦のお出迎えについていったことがあるのですが、そこでちょっとしたハプニングが起こりました。

新婦の家に着き、チャイムをならしても家に上げてもらうことができず、出迎えが遅くなったからなのか新婦が怒っているとのこと。ようやく中に入れてもらったと思ったら新婦が泣きじゃくり式場に行きたくないという始末なのです。

 

初めて参加した自分にとっては、中国語が聞き取れないこともあり何が起こっているか皆目見当がつかなかったのですが、これはプロレスでいうところのアングルのようなもので、新郎が結納品(といっても豚肉や白酒、タバコなど)やチップを渡すことで本気度を示し、最終的に新婦がついていこうと決めるというのがお約束の定番のようでした。

 

後からネットで調べてみると、このような風習は中国の一定の地域だけではなくかなり広域に長く行われているようです。

 

いつ頃から始まったのかはわかりませんが、おそらく始まった当初は両家が新郎新婦の将来を案じて真剣に取り組んでいたのが、徐々に茶番と化していったのではないかと思われます。

 

個人的にはこのような茶番が今後いつまで続くかがちょっと興味深いところではあります。